この記事は、介護事業者・採用担当の方に向けて、離職防止(定着)の考え方を一次情報の数字で整理する内容です(求職者の方向けの記事は、給料や悩みの各記事をご覧ください)。
先に結論からお伝えします。介護職員と訪問介護員を合わせた2職種計の離職率は12.4%(令和6年度)で、令和5年度の13.1%から2年連続で低下しました(公益財団法人介護労働安定センター『令和6年度「介護労働実態調査」結果』図表1-1-1、厚生労働省委託調査)。参考までに、厚労省「雇用動向調査」の全産業離職率は15.4%(令和5年)ですから、いまの介護(2職種計)はそれを下回っています(同調査 図表1-1-8)。「介護=離職率が高い」という見方は、最新の一次データでは必ずしも当てはまらなくなっている、という現状認識から入ってください。
それでも離職防止が事業者にとって重要なのは、採用がいっそう難しくなっているからです。同じ調査で採用率は14.3%と3年ぶりに低下し(低下幅2.6ポイント)、人材が「不足」とする事業所は65.2%にのぼります(介護労働安定センター・令和6年度 図表1-1-1・1-2-1)。辞める人を減らしても、抜けた穴を新しく採って埋めるのが従来より難しい――だからこそ「採って補う」より「辞めさせない(定着)」への投資が、相対的に効きやすい局面だと言えます。
この記事は、(1) 離職の真因、(2) 効果が確認されている対策、を一次情報の数字で整理する内容です。賃金・処遇改善加算の詳細や、求人票の書き方といった各論は、本サイトの採用・事業者向けカテゴリの記事で順次掘り下げます。ここでは「離職防止の職場づくり」の全体像に絞ります。
なお、数値はすべて出典名・URL・時点(年度)を併記しますが、制度や統計は更新されます。最新の正確な数値は各公式・e-Statでもご確認ください。
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