介護職の求人票を見ていると、待遇欄に「社会保険完備」という一言で片づけられていることがよくあります。しかし、この「社会保険」という言葉は、実務上は性質の異なる4つの制度をまとめて指しているケースがほとんどです。具体的には、健康保険・厚生年金保険・雇用保険・労災保険の4つです。
このうち健康保険と厚生年金保険は、加入すると毎月の給与から保険料が天引きされ、会社と本人が折半で負担する「狭い意味での社会保険」です。これに対して雇用保険と労災保険は「労働保険」と呼ばれる別の枠組みで、保険料の負担割合や加入要件がまったく異なります。求人票の「社会保険完備」という表記だけでは、この4つすべてに加入できるのか、一部だけなのかが分からないことも少なくありません。
特に介護業界では、正社員だけでなく非常勤・パート・登録ヘルパーなど多様な雇用形態が存在し、雇用形態によって適用される制度が変わります。「フルタイムの正職員なら4つとも加入」「週数時間だけの短時間パートなら雇用保険・労災保険のみ」というように、同じ事業所の中でも人によって加入状況が異なるのが実態です。
この記事では、健康保険・厚生年金保険(あわせて社会保険と呼ばれることが多い制度)と、雇用保険・労災保険(労働保険)のそれぞれについて、介護職として働くときにどんな条件で加入対象になるのか、そして求人票のどこを見れば自分の働き方でどこまで加入できるのかが分かるのかを、一次情報にもとづいて整理していきます。制度の詳細は改正が続いている分野でもあるため、最終的な適用可否は、各制度の窓口(協会けんぽ・年金事務所・ハローワーク・労働基準監督署等)や応募先の運営元に確認することをおすすめします。
