小規模多機能型居宅介護は、平成18年(2006年)4月の介護保険法改正で創設された「地域密着型サービス」の一つです。厚生労働省の資料によると、利用者(要介護者・要支援者)の心身の状況や置かれている環境に応じて、利用者の選択に基づき、居宅に訪問し、または拠点に通わせ、もしくは拠点に短期間宿泊させ、入浴・排せつ・食事等の介護、調理・洗濯・掃除等の家事援助や機能訓練を行うサービスとされています(出典:厚生労働省 社会保障審議会介護給付費分科会 資料2「小規模多機能型居宅介護」/令和5年6月28日)。
名前のとおり「小規模」(利用者の登録定員に上限がある)かつ「多機能」(通い・訪問・泊まりの3機能を1つの事業所が担う)という特徴を持ちます。中心となるのは「通い」サービスで、利用者の様態や希望に応じて随時「訪問」や「泊まり」を組み合わせることで、要介護度が中重度になっても住み慣れた地域・自宅での生活を継続できるよう支援する、という制度趣旨で創設されました。
運営の面では、地域密着型サービスに位置づけられているため、事業所の所在する市区町村の住民が利用対象の中心となり、運営推進会議(利用者・家族・地域住民・市町村職員・地域包括支援センター職員などが概ね2か月に1回以上集まり、活動状況等を協議・報告・評価する会議)の設置が義務づけられています。地域に開かれた運営を行いながら、サービスの質を確保する仕組みが制度に組み込まれている点も特徴です。
職員として働く場合、この「地域密着」「多機能」という制度趣旨が、そのまま日々の仕事の性格を決めます。次節以降で、具体的な人員体制と仕事内容を見ていきます。
