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介護おしごとさーち

1結論:訪問入浴介護は「看護職員1名以上+介護職員2名以上」の3人1組で利用者宅を訪問するサービス

訪問入浴介護は、専用の浴槽を積んだ車で利用者の自宅を訪問し、看護職員1名以上・介護職員2名以上の合計3名以上のチームで入浴介助を行う訪問系サービスです。 厚生労働省令「指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準」(平成11年厚生省令第37号)第45条に、指定訪問入浴介護事業所に置くべき従業者の員数として、看護師または准看護師を1人以上、介護職員を2人以上と定められており、このうち1人以上は常勤でなければならないとされています。

この「3人1組」という体制は訪問入浴介護の最大の特徴です。特別養護老人ホームや有料老人ホームなど施設の中で行う入浴介助とは違い、訪問入浴介護は毎回、利用者の自宅というアウェイの環境に、浴槽・給湯設備・タオル類などの装備一式を持ち込み、限られた時間の中でチームとして動きます。看護職員がバイタルチェック(血圧・体温・脈拍などの確認)で入浴の可否を判断し、介護職員が浴槽の設置・お湯はり・入浴介助・後片付けを分担するという役割分担があり、1人で完結する仕事ではなく「チームで利用者の入浴を成立させる」職種だといえます。

この記事では、訪問入浴介護の具体的な仕事内容、1日の訪問の流れ、チーム内での役割分担、必要な資格、他の訪問系サービス(訪問介護等)との違い、給与を考える際の注意点、そして求人を探すときに確認しておきたいポイントまでを、厚生労働省の一次情報にもとづいて順番に解説します。なお本記事は、訪問入浴介護という仕事の全体像を知っていただくための情報提供であり、特定の求人への応募を勧めるものではありません。

2訪問入浴介護の主な仕事内容

訪問入浴介護の中心的な仕事は、利用者の自宅で、専用の移動浴槽を使って入浴の介助を行うことです。対象となるのは、自宅の浴室での入浴が困難な要介護者(寝たきりの方や、体調面で通所サービスの入浴が難しい方など)が中心です。

訪問時の作業は大きく分けて、準備・入浴介助・後片付けの3段階で構成されます。準備段階では、浴室や居室に養生シートを敷き、組み立て式の浴槽を設置し、車に積んだタンクから給湯・給水を行います。入浴介助の段階では、看護職員がまず利用者の血圧・体温・脈拍などのバイタルサインを確認し、その日の体調で入浴が可能かどうかを判断します。問題がなければ、介護職員が中心となって着脱介助、浴槽への移乗、洗身・洗髪、浴槽からの引き上げ、更衣までを行います。看護職員は入浴中も体調の変化がないか注意深く観察し、必要に応じて声かけや対応を行います。後片付けの段階では、浴槽の解体・清掃・消毒、使用したタオル類の回収、次の訪問先への移動準備までを一連の流れで行います。

1件あたりの訪問時間は準備から後片付けまで含めて概ね40〜60分程度とされることが多く、1日に複数件(3〜5件程度)を訪問するのが一般的な働き方です。ただし訪問件数や1件あたりの所要時間は事業所の体制や地域、利用者の状態によって幅があるため、求人票や面接で「1日あたりの標準的な訪問件数」を確認しておくと、実際の忙しさをイメージしやすくなります。

訪問入浴介護は身体介護の技術に加えて、限られた時間の中でチームとして手際よく動く連携力が求められる仕事です。利用者やその家族とのコミュニケーション、羞恥心やプライバシーへの配慮も欠かせません。求人を確認する際は、「入浴介助が中心の仕事」という理解だけでなく、準備・後片付けを含めた一連の作業量や、訪問先までの移動(運転の有無)についても募集要項でチェックしておくとよいでしょう。

3訪問入浴介護の1日の流れとチームでの役割分担

訪問入浴介護の1日は、事業所に出勤して当日の訪問スケジュールと利用者情報(体調やケアプランの内容)を確認するところから始まります。その後、車両に浴槽・タオル類・消耗品などの装備を積み込み、看護職員・介護職員2名のチームで訪問先へ向かいます。

訪問先では、前のセクションで説明した準備・入浴介助・後片付けの流れを1件ごとに繰り返します。1件終えたら次の利用者宅へ移動し、また同じ流れを行うというサイクルです。事業所に戻った後は、その日の記録(体調の変化や実施内容)を記入し、翌日以降の準備や車両・器材のメンテナンスを行って業務を終えます。

チーム内の役割分担については、看護職員は主に体調確認と入浴中の観察、介護職員は浴槽の設置・介助・後片付けという分担が基本形ですが、実際には全員で協力しながら準備や後片付けを行う事業所も多く、明確に分業が固定されているわけではありません。3人という少人数のチームだからこそ、誰か1人が欠けても業務が回らないため、日々の欠勤・急な体調不良への対応体制(応援要員の有無)がしっかりしているかどうかは、働きやすさに直結するポイントです。

また、訪問入浴介護は利用者の自宅というプライベートな空間での作業になるため、時間管理や利用者・家族への配慮、緊急時(体調急変等)の対応手順があらかじめ事業所内で共有されているかどうかも重要です。求人票だけでは分からない部分が多いので、面接や見学の機会があれば「1チームは何人体制か」「緊急時の連絡・応援体制はどうなっているか」「訪問件数の目安」を具体的に質問しておくと、入職後の働き方をイメージしやすくなります。

4訪問入浴介護の人員基準を厚労省令で確認する

訪問入浴介護の人員基準は、厚生労働省令「指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準」(平成11年厚生省令第37号)第45条に定められています。同条では、指定訪問入浴介護事業所ごとに置くべき訪問入浴介護従業者の員数として、看護師又は准看護師を1以上、介護職員を2以上とすることが規定されており、あわせてこれらの従業者のうち1人以上は常勤でなければならないと定められています。つまり、1回のサービス提供は看護職員1名・介護職員2名の合計3名以上を基本としたチーム体制で行われる仕組みです。

この人員基準は、訪問入浴介護というサービスの性質(利用者の自宅で入浴という身体的リスクを伴う行為を行う)を踏まえ、体調確認を担う看護職員を必ず含めることを求めている点が特徴です。施設内で行う入浴介助(特養や有料老人ホーム等)では看護職員が常時同行するわけではないケースもあり、この点は訪問入浴介護に特有の体制といえます。

なお、この人員基準は制度改正によって見直される可能性があるため、正確な最新の基準は厚生労働省やe-Gov法令検索の該当条文(指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準 第45条)で必ずご確認ください。また、実際の配置人数は事業所の規模や訪問件数によって基準以上に手厚くしているケースもあれば、複数のチームを組んで稼働しているケースもあります。求人票だけでは1チームあたりの実際の人員体制までは分からないことが多いため、面接や見学の際に「何チーム体制で稼働しているか」「チームメンバーの固定・ローテーションの有無」を確認すると、実際の働き方をより具体的にイメージできます。

5訪問入浴介護で働くために必要な資格

訪問入浴介護のチームは看護職員(看護師または准看護師)と介護職員の組み合わせで構成されるため、必要な資格は担う役割によって異なります。

看護職員として働く場合は、看護師または准看護師の資格(いずれも国家資格)が必要です。訪問入浴介護における看護職員の役割は、入浴前後のバイタルチェックや体調観察が中心で、医療的な処置そのものよりも「その日、入浴して問題ないかどうかを医学的な視点で判断すること」が主な業務になります。

介護職員として働く場合、厚生労働省令上、訪問入浴介護の介護職員に特定の資格取得を一律に義務づける規定はなく、無資格・未経験からでも従事できる余地はあります。ただし実際の求人では、介護職員初任者研修(介護の基礎知識・技術を学ぶ研修)の修了を応募条件や歓迎条件としている事業所が多く見られます。訪問介護員(ホームヘルパー)として身体介護を行う場合に原則必要とされる研修修了要件とは制度上の位置づけが異なりますが、実務上は入浴介助という身体介護の技術が求められるため、初任者研修等の基礎知識があると安心して業務にあたりやすいといえます。

未経験から訪問入浴介護の介護職員を目指す場合は、求人票に「資格不問」と書かれていても、入職後にどのような研修・OJT(先輩職員に同行しての実地研修)が用意されているかを確認しておくことをおすすめします。特に訪問入浴介護は3人という少人数チームでの即戦力が求められやすい仕事のため、独り立ちまでの研修期間や同行期間がどの程度設けられているかは、安心して働き始められるかどうかの大きな判断材料になります。

6訪問入浴介護と他の訪問系サービス(訪問介護等)との違い

訪問系のサービスにはいくつかの種類があり、訪問入浴介護はその中でも独自の位置づけを持っています。訪問介護(ホームヘルパー)は、利用者の自宅で身体介護(食事・排せつ・入浴などの介助)や生活援助(掃除・調理等)を、原則として訪問介護員(一定の研修修了者)が1人で提供するサービスです。これに対し、訪問入浴介護は入浴という特定の行為に特化し、看護職員を含む3人チームで訪問するという点が大きく異なります。

仕事の進め方も対照的です。訪問介護は利用者ごとに支援内容が幅広く、1人の訪問介護員が個別に利用者と向き合う時間が長い一方、訪問入浴介護は入浴という決まった作業をチームで手際よくこなすという性質が強く、業務の型がある程度定まっています。人によっては「毎回同じ流れの作業を、チームで淡々とこなせる」ことをやりやすさと感じる一方、「複数人での訪問のため利用者と1対1でじっくり関わる時間は限られる」と感じることもあり、どちらが合うかは人によって分かれるところです。

また、訪問入浴介護は浴槽等の装備を車両に積んで移動するため、運転業務が伴う場合が多く、普通自動車運転免許を求人の応募条件としている事業所も少なくありません。訪問介護と比較検討する際は、「1人で利用者と向き合う仕事か、チームで作業をこなす仕事か」「運転業務の有無」「身体的な負荷(浴槽の設置・移乗介助等)」の3点を軸に求人票を見比べると、自分の希望に合った働き方を選びやすくなります。

7訪問入浴介護の働き方・給与水準を考えるときの注意点

訪問入浴介護の給与水準について、この記事では訪問入浴介護という職種・サービス単体を対象にした確定的な相場の断定は避けます。理由は、公的統計の多くが「訪問系」「介護職員」といったより大きな区分で集計されており、訪問入浴介護のみを切り出した賃金データが常に存在するわけではないためです。給与を検討する際は、必ず一次情報の時点(調査年月)を確認したうえで、個々の求人票に記載された金額で判断することをおすすめします。

参考になる公的統計としては、公益財団法人介護労働安定センターが実施する「介護労働実態調査」(令和6年度調査は令和6年10月1日時点、令和7年7月28日公表)があります。この調査は訪問系・通所系・入所系など介護サービス全体の労働条件や雇用管理の傾向を毎年調べているもので、訪問系サービスに従事する職員の働き方や離職状況の傾向をつかむ参考にはなりますが、訪問入浴介護という職種単体の確定的な金額を示す調査ではない点に留意してください。

実務的には、求人票に記載された月給・時給・訪問件数に応じた手当(訪問件数によるインセンティブ的な手当を設けている事業所もあります)・運転業務に対する手当の有無・賞与・処遇改善加算の反映状況を確認し、同じ地域の他の訪問系サービスの求人と比較することが、一番確実な方法です。「相場より高い/低い」を独自に判断するのではなく、募集要項に書かれた金額と条件そのものをもとに検討することを心がけましょう。

なお、訪問入浴介護は1日の訪問件数によって身体的な負荷や移動時間が変わるため、給与だけでなく「1日あたりの標準的な訪問件数」「移動時間の扱い(労働時間に含まれるか)」もあわせて確認しておくと、実際の働きやすさをより正確に把握できます。

8訪問入浴介護の求人を探すときに確認したいポイント

最後に、訪問入浴介護の求人を探すときに確認しておきたいポイントを整理します。

第一に、チーム体制と役割です。応募する職種が看護職員なのか介護職員なのかによって、求められる資格や業務内容が異なります。求人票に記載された職種名と業務内容を照らし合わせ、自分がどちらの役割を担うのかを確認しましょう。

第二に、研修・OJTの体制です。特に未経験から介護職員として応募する場合は、独り立ちまでの同行研修期間や、資格取得支援制度(初任者研修の費用補助等)の有無を確認しておくと、安心して働き始められるかの判断材料になります。

第三に、訪問件数と移動・運転業務の内容です。1日あたりの標準的な訪問件数、運転業務の有無(普通自動車運転免許が必要かどうか)、移動時間の労働時間への算入方法は、実際の忙しさや身体的な負荷に直結するため、求人票や面接で具体的に確認しておきましょう。

第四に、給与・手当の条件です。前のセクションで触れた通り、訪問入浴介護単体の相場を一律に語ることは難しいため、募集要項に記載された金額・手当・賞与の条件を具体的に確認し、必要であれば複数の求人を比較検討することをおすすめします。

本サービスでは、こうした条件(職種・資格要件・勤務形態・給与条件など)で求人情報を検索し、募集内容を比較しながらご自身に合った求人を探していただけます。掲載されている求人情報はあくまで求人事業者から寄せられた募集情報であり、特定の方に特定の求人をあっせん・ご紹介するものではありませんので、気になる条件で検索し、募集要項をよくご確認のうえご検討ください。

FAQ

このガイドのよくある質問

A.

厚生労働省令「指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準」第45条により、指定訪問入浴介護事業所には看護師または准看護師1人以上、介護職員2人以上、合計3人以上の配置が定められており、このうち1人以上は常勤でなければならないとされています。実際の訪問も、この看護職員・介護職員によるチームで行われるのが基本です。

A.

厚生労働省令上、訪問入浴介護の介護職員に特定の資格取得を一律に義務づける規定はなく、無資格・未経験からでも従事できる余地はあります。ただし実際の求人では介護職員初任者研修の修了を歓迎条件・応募条件としている事業所が多く見られます。応募前に募集要項の資格要件や研修・OJT体制の記載を確認することをおすすめします。

A.

訪問介護は原則1人の訪問介護員が身体介護・生活援助を幅広く担うのに対し、訪問入浴介護は看護職員を含む3人以上のチームで、入浴という特定の行為に特化して訪問します。業務の型がある程度定まっている点、運転業務を伴うことが多い点も訪問入浴介護の特徴です。どちらが合うかは、1人で関わりたいかチームで作業したいかなど、働き方の希望によって変わります。

A.

訪問入浴介護という職種単体を対象にした確定的な公的統計は限られており、この記事では断定を避けています。給与は事業所・地域・訪問件数・処遇改善加算の適用状況によって幅があるため、公益財団法人介護労働安定センター『介護労働実態調査』等の一次情報を参考にしつつ、実際の求人票に記載された金額で個別に比較・確認することをおすすめします。

A.

法令上、訪問入浴介護の従業者に運転免許の取得を一律に義務づける規定はありません。ただし、専用の移動浴槽や給湯設備を車両で運搬して訪問する業務の性質上、多くの求人で普通自動車運転免許を応募条件としています。運転業務の有無や必須条件かどうかは事業所によって異なるため、求人票の記載を確認してください。

Sources

参照・確認する一次情報

制度や費用は変更されることがあるため、公式情報と施設の資料を確認しながら更新します。

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