書けます。未経験の場合は、資格や経験の代わりに「書く素材」を集めるのがコツです。具体的には、(1)なぜ介護に関心を持ったかというきっかけ(家族の介護・人と関わる仕事への思いなど)、(2)前職で培った姿勢(接客で身につけた気配り、チームで働いた経験など)、(3)これから学びたいという意欲――の3つを、自分の事実として書き出します。そのうえで応募先の施設の方針に共感した点を自分の言葉で添えると、資格がなくても説得力のある志望動機になります。
介護の志望動機と履歴書の書き方例文
- 作成日
- 2026年6月26日
- 最終更新日
- 2026年6月26日
介護の志望動機の書き方を、未経験・有資格者・復職・正社員/パート別の例文つきで解説。「なぜ介護か」「なぜこの施設か」「経験・資格をどう活かすか」の3点を、求職者が実際に重視する一次データ(通勤・やりたい介護・人間関係)を踏まえて自分で書ける型に。履歴書様式は厚労省の様式例(令和3年)に準拠。出典・時点つき。
1結論|介護の志望動機は「なぜ介護か」「なぜこの施設か」「経験・資格をどう活かすか」の3点を具体的に書く
介護の志望動機は、(1)なぜ介護の仕事を選ぶのか、(2)なぜこの施設・法人なのか、(3)これまでの経験や資格をどう活かせるのか――この3点を、嘘なく自分の言葉で具体的に書くのが基本の型です。 この3つがそろうと、「数ある職場の中で、なぜここに応募したのか」が読み手に伝わり、書類の説得力がぐっと上がります。
まず、いちばん使いやすい型を示します。次の流れに、あなた自身の事実を当てはめるだけで、志望動機の骨組みができます。
- きっかけ・動機:なぜ介護の仕事に関心を持ったか(家族の介護経験/人と関わる仕事がしたい/前職の経験 など)
- 施設への共感:なぜこの施設を選んだか(理念・ケアの方針/通いやすさ/職場の雰囲気 など、自分で調べて感じたこと)
- 活かせる強み:自分の経験・資格・人柄をどう役立てたいか(資格/前職スキル/コミュニケーション など)
- 入職後の意欲:これからどう働き、どう学んでいきたいか
大切なのは、テンプレートをそのまま写すのではなく、必ず「自分の事実」を入れることです。具体的なエピソードが一つあるだけで、ありきたりな文章から「あなただけの志望動機」に変わります。文字数は、履歴書の志望動機欄に収まる200〜300字程度を目安に、要点をしぼって書くと読みやすくなります(字数は欄の大きさによって調整してください)。
なお、介護おしごとさーち(運営:株式会社ゼットリンカー)は介護求人の「掲載」と「検索」だけを提供するサービスです。特定の方へ特定の求人をご紹介・あっせんすることはしません。志望動機もご自身で書いていただくものですが、本記事では「自分で書くための型と素材」をご用意しました。書き方に迷ったときの参考にしてください(求人データは現在準備中のため、本記事は書き方の解説です)。
2志望動機を書く前に|求職者が実際に施設を選ぶ理由を「軸」にすると説得力が出る
説得力のある志望動機を書くコツは、自分の思いだけでなく、介護で働く人が実際に職場を選ぶときに重視している軸を踏まえて、それを「なぜこの施設か」に結びつけることです。 一次データを手がかりにすると、何を書けば刺さるのかが見えてきます。
介護労働者が現在の法人に就職した理由(複数回答)を見ると、最も高いのは「通勤が便利だから」51.9%で、次いで「自分のやりたい介護ができそうだったため」33.6%、「職場の人間関係がよさそうだったため」33.6%、「有給休暇などの各種休暇の取得や勤務日時の変更をしやすいため」24.4%、「事業所の設備・環境が働きやすそうだったため」15.2%、「法人の方針や理念に共感したため」14.9%と続きます(出典:公益財団法人介護労働安定センター「令和6年度 介護労働実態調査結果の概要」図表3-3-1 P19、n=21,325、2025年7月28日公表)。
これは、志望動機に書く切り口がそのまま並んでいる、と読み替えることができます。たとえば「通いやすさ」を理由にするなら、それだけだと弱いので「長く安定して働き続けたいから、通勤しやすいこの施設を選んだ」と意欲につなげます。「やりたい介護」「理念への共感」を書くなら、施設のサイトやパンフレットで方針を調べ、自分の言葉で「どこに共感したか」を具体的に書くと、しっかり調べてきた印象になります。
つまり志望動機づくりは、「自分の希望」と「その施設を選んだ理由」を、調べた事実で橋渡しする作業です。 自分が辞めたい理由・求める条件の整理(自己分析)から始める全体の流れは、親記事『介護の転職の進め方を流れで解説』にまとめています。あわせてご覧ください。
3タイプ別の志望動機 例文|未経験・有資格者・復職・パートで書き分ける
志望動機は、あなたの状況によって強調するポイントが変わります。ここでは未経験・有資格者・復職・パート希望の4タイプ別に例文を示します。 ただし、以下の例文は「きっかけ→施設への共感→活かせる強み→意欲」という型を理解するための見本です。そのまま写すのではなく、必ずあなた自身の事実・エピソードに置き換えて、自分の言葉で書いてください(介護おしごとさーちが志望動機を個別に作成・添削したり、特定の求人をご紹介・あっせんすることはありません)。
【未経験・異業種から】 「前職の接客業で、お客様一人ひとりに合わせて対応する大切さを学びました。人の生活を支える仕事に携わりたいと考えるようになり、介護の道を選びました。貴施設の『その人らしい暮らしを支える』という方針に共感し、まずは初任者研修から学びながら、コミュニケーションを活かして利用者さんに寄り添いたいと思い、応募いたしました。」
【有資格者の転職】 「介護福祉士として◯年、特別養護老人ホームで勤務してまいりました。これまで身につけた身体介護や記録の経験を活かしつつ、より一人ひとりに向き合うケアを学びたいと考えています。貴施設の少人数体制での丁寧なケアに魅力を感じ、これまでの経験を還元しながら成長したいと思い、志望しました。」
【ブランクからの復職】 「結婚・出産を機に介護の現場を離れていましたが、子育てが落ち着き、再び介護の仕事に戻りたいと考えるようになりました。以前の現場で大切にしていた『利用者さんの声に耳を傾ける姿勢』は今も変わりません。貴施設は研修制度が整っていると伺い、ブランクを丁寧に埋めながら働けると考え、応募いたしました。」
【パート・短時間勤務希望】 「家庭と両立しながら、長く介護の仕事を続けたいと考えています。貴施設が勤務日時の調整に柔軟だと知り、無理なく続けられる環境で力を発揮できると感じました。短い時間でも、利用者さんが安心して過ごせるよう、丁寧な関わりを心がけたいと思い、志望しました。」
どの例文も型に沿った骨組みにすぎません。資格を強みにする場合の書き方は次の見出しで、面接で同じ志望動機をどう話すかは『介護の面接でよく聞かれる質問と回答』で扱っています。
4資格・経験を強みにする書き方|「介護福祉士を目指す」「実務者研修受講中」をキャリアプランで示す
資格や経験は、志望動機・自己PRの説得材料になります。すでに資格がある方はそれを活かす意欲を、これから取る方は「学びながら成長したい」というキャリアプランを書くと、前向きな印象になります。 無資格・未経験でも評価されないわけではない点も、あわせて押さえておきましょう。
資格は処遇の面でも意味を持ちます。介護職員の平均給与額(月給・常勤、処遇改善加算取得事業所、令和6年9月)を保有資格別に見ると、介護福祉士は350,050円、実務者研修327,260円、介護職員初任者研修324,830円、保有資格なし290,620円でした(出典:厚生労働省「令和6年度 介護従事者処遇状況等調査結果の概要」P17、令和6年9月時点)。これは基本給そのものではなく、手当・一時金を含む平均給与額で、事業所や雇用形態によって異なるため、あくまで調査時点の目安です。とはいえ「資格取得が評価につながりやすい分野」であることの裏づけにはなります。
ですから、志望動機やキャリアプランに「実務者研修を受講中で、将来は介護福祉士を目指したい」と書くのは、自然で前向きなアピールになります。介護福祉士の取り方(実務経験ルートなど)や資格の順番は『介護資格の種類と取得の順番一覧』にまとめているので、受験資格の詳細はそちらと公的機関の最新情報をご確認ください。
一方で、無資格・未経験でも過度に不安にならなくて大丈夫です。介護分野は人手が不足している分野で、事業所全体で従業員が「不足」とする割合(大いに不足+不足+やや不足)は65.2%にのぼります(出典:同センター「令和6年度 介護労働実態調査結果の概要」P10、2025年7月28日公表)。未経験者を募集する求人も一般に見られ、入口は比較的広いといえます(採否は各施設の判断によります)。さらに、第9期介護保険事業計画に基づく介護職員の必要数は2022年度の約215万人から2026年度に約240万人、2040年度には約272万人へと増える見込みで、今後も需要の拡大が見込まれる分野です(出典:厚生労働省「第9期介護保険事業計画に基づく介護職員の必要数について」2024年7月12日公表)。資格がない場合は、人柄・前職の経験・学ぶ意欲を強みとして書きましょう。 給料の金額の詳細(職種別・施設形態別の相場)は『介護職の給料を職種・施設で比較一覧』に分けています。
5履歴書・職務経歴書の書き方|厚労省の様式例に沿い、志望動機欄と役割の違いを押さえる
志望動機を書いたら、それを載せる履歴書・職務経歴書も、公的なガイドに沿って整えると安心です。履歴書はどの様式に沿うかが大切で、職務経歴書は履歴書で書ききれないキャリアや意欲を補う書類、という役割の違いを押さえましょう。 どちらも応募の合否に影響する大事な書類です。
履歴書は、厚生労働省が作成した新しい様式例を参考にするのが確実です。この様式例では、性別欄は〔男・女〕の選択ではなく任意記載欄とされ、未記載も可能です。また「通勤時間」「扶養家族数(配偶者を除く)」「配偶者」「配偶者の扶養義務」の各欄は設けられていません(出典:厚生労働省「新たな履歴書の様式例の作成について」令和3年4月16日作成)。これは公正な採用選考を確保することが目的で、市販の様式にもこの考え方が広がっています。ただし、これはあくまで厚労省の様式例の話で、市販や施設独自の様式では項目が異なる場合があります。応募先から様式の指定がある場合は、その指示に従ってください。
職務経歴書は、ハローワーク(厚生労働省)の案内では「履歴書では書ききれない具体的なキャリアやあなたのやる気をアピールする」補足資料と位置づけられています(出典:ハローワークインターネットサービス「履歴書・職務経歴書の書き方」2026年6月時点)。介護の経験がある方は、勤務先の種類(特養・デイ・訪問など)、担当業務、心がけていたことを具体的に書くと、強みが伝わりやすくなります。
応募書類の作り方や職務経歴書のパンフレットは、ハローワークの公式サイトから入手でき、ハローワークの窓口で添削を受けることもできます。書き方に迷ったら、公式ガイドや公的な相談窓口を活用するのがおすすめです(介護おしごとさーちが個別に書類を作成・添削したり、特定の求人をご紹介することはありません)。 分からない点があれば、問い合わせフォームから運営に確認できます。書いた志望動機をもとに応募に進む流れは、親記事『介護の転職の進め方を流れで解説』を、面接での伝え方は『介護の面接でよく聞かれる質問と回答』をご覧ください。
FAQ
このガイドのよくある質問
履歴書の志望動機欄に収まる200〜300字程度が一つの目安です。ただし欄の大きさによって調整してください。文字数を埋めることよりも、「なぜ介護か」「なぜこの施設か」「経験・資格をどう活かすか」の要点が具体的に伝わることが大切です。長く書きすぎると要点がぼやけるため、エピソードを一つにしぼると読みやすくなります。
書き分けるのがおすすめです。正社員なら長期的なキャリアや資格取得の意欲、パート・短時間勤務なら「家庭と両立しながら長く続けたい」「無理なく力を発揮したい」といった働き方への意欲を中心にすると、希望と動機が一致して伝わりやすくなります。なお『勤務日時の変更をしやすい』ことは就職理由の上位(24.4%)でもあります(公益財団法人介護労働安定センター『令和6年度 介護労働実態調査結果の概要』図表3-3-1 P19、2025年7月28日公表)。
内容の軸は同じで構いませんが、面接では履歴書に書いた志望動機を自分の言葉で補足し、エピソードを少し詳しく話せるよう準備しておくと安心です。履歴書は読んで伝わる簡潔さ、面接は会話で深掘りされても答えられる準備、と役割が少し異なります。面接でよく聞かれる質問と答え方は関連記事『介護の面接でよく聞かれる質問と回答』にまとめています。
評価されます。資格の有無は処遇・キャリアの面では差が出る傾向があり、平均給与額は介護福祉士350,050円に対し無資格290,620円です(厚生労働省『令和6年度 介護従事者処遇状況等調査結果の概要』P17、令和6年9月時点・処遇改善加算取得事業所の月給常勤・手当等を含む平均で目安)。とはいえ無資格・未経験でも人柄や学ぶ意欲は評価されます。そこで志望動機には『実務者研修を受講中/将来は介護福祉士を目指したい』といったキャリアプランを書くと、資格がない段階でも前向きな成長意欲が伝わります(採否は各施設の判断によります)。
Sources
参照・確認する一次情報
制度や費用は変更されることがあるため、公式情報と施設の資料を確認しながら更新します。
- 公益財団法人介護労働安定センター『令和6年度 介護労働実態調査結果の概要』(PDF)
志望動機の核データ。図表3-3-1『現在の法人に就職した理由』(複数回答、P19、n=21,325)=通勤が便利だから51.9%/自分のやりたい介護ができそうだったため33.6%/職場の人間関係がよさそうだったため33.6%/有給休暇などの各種休暇の取得や勤務日時の変更をしやすいため24.4%/事業所の設備・環境が働きやすそうだったため15.2%/法人の方針や理念に共感したため14.9%。志望動機に書く切り口として転用。P10の従業員過不足感『不足』(大いに不足+不足+やや不足)65.2%は未経験・復職でも入口が比較的広い背景。公表2025年7月28日/調査は令和6年度。
- 厚生労働省『令和6年度 介護従事者処遇状況等調査結果の概要』(PDF)
資格を強みにする根拠。P17 保有資格別の平均給与額(令和6年9月・月給常勤・処遇改善加算取得事業所)=介護福祉士350,050円/実務者研修327,260円/初任者研修324,830円/無資格290,620円。平均給与額は基本給+手当+一時金で、基本給そのものではなく事業所・雇用形態で異なるため『目安』と注記。処遇改善加算の取得(届出)95.5%は概要冒頭部(フッタ番号2)に記載。
- 厚生労働省『新たな履歴書の様式例の作成について』
履歴書様式の準拠先。令和3年(2021年)4月16日作成。性別欄は〔男・女〕選択ではなく任意記載欄(未記載可)、『通勤時間』『扶養家族数(配偶者を除く)』『配偶者』『配偶者の扶養義務』の各欄は設けない。目的は公正な採用選考の確保。あくまで厚労省の様式例であり、市販・施設独自の様式では項目が異なる場合がある。2026年6月時点で有効。
- ハローワークインターネットサービス(厚生労働省)『履歴書・職務経歴書の書き方』
応募書類の公式ガイド。職務経歴書は『履歴書では書ききれない具体的なキャリアやあなたのやる気をアピールする』補足資料という位置づけ(逐語引用)。応募書類の作り方・職務経歴書の作り方パンフレットへのリンクあり。窓口で添削も受けられる(当社が個別作成・添削やあっせんをするものではない)。2026年6月時点。
- 厚生労働省『第9期介護保険事業計画に基づく介護職員の必要数について』
市場背景。介護職員の必要数は2022年度約215万人→2026年度約240万人→2040年度約272万人(2022年度比+約57万人)。今後も需要が拡大する分野で、未経験・復職でも歓迎されやすいという志望動機の背景に使える。令和6年(2024年)7月12日公表。
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