平均給与額(月給・常勤)は約35万円(350,050円)です(厚生労働省『令和6年度 介護従事者処遇状況等調査結果』第89表。調査は令和6年10月実施、給与は令和6年9月分)。これは基本給+手当+一時金(4〜9月の1/6)を含む月額で、年収ではありません。集計対象は処遇改善加算を取得している事業所の月給・常勤です。
介護福祉士の年収は?経験年数別の額
- 作成日
- 2026年6月26日
- 最終更新日
- 2026年6月26日
介護福祉士 年収の目安を一次情報で解説。介護福祉士の月給平均は約35万円(350,050円)で無資格より月およそ6万円(差59,430円)高い水準。経験年数別の年収目安は介護職員(資格非限定)の男性で約382〜443万円。厚労省・e-Stat等の出典・時点付きで、資格別と経験年数別を混同せず整理します。
1結論:介護福祉士の月給平均は約35万円、経験を積むほど年収は上がる傾向
先に結論をお伝えします。介護福祉士の平均給与額(月給・常勤)は約35万円(350,050円)で、保有資格なし(290,620円)より月およそ6万円(差59,430円)高い水準です(厚生労働省『令和6年度 介護従事者処遇状況等調査結果』統計表第89表。調査は令和6年10月実施、給与は令和6年9月分)。一方、年収の目安は介護職員全体で約357万円(厚生労働省『令和6年賃金構造基本統計調査』e-Stat 第1表、所定内給与は令和6年6月分・年間賞与は令和5年実績をもとに概算)で、経験年数が長いほど上がる傾向が公的統計でも確認できます。
ただし、この記事を読むうえで最初に知っておいてほしい大切な前提があります。公的統計には「介護福祉士『だけ』の経験年数別の年収」という数字は存在しません。 「介護福祉士限定の月給」がわかるのは処遇状況等調査(こちらは経験年数別の内訳がない)、「経験年数別の年収」がわかるのは賃金構造基本統計調査(こちらは職種が『介護職員』で資格別の内訳がない)と、出どころの調査が2つに分かれているためです。本記事ではこの2系統を混同せず、段落ごとに『介護福祉士の額』なのか『介護職員全体の額』なのかを必ず明示して整理します。
また、ここで扱うのは統計上の平均値です。実際の支給額は事業所・地域・夜勤回数・手当の有無で変わります。求人を比べるときは、必ず求人票の金額と内訳をご自身で確認してください。介護おしごとさーちは特定の方に特定の求人をおすすめする場ではなく、あなた自身で条件を選んで検索・比較し、気になる点は運営の問い合わせフォームから確認できる場です。給料の全体像(職種別・施設別・雇用形態別の比較)を俯瞰したい方は、親記事の介護職の給料を職種・施設で比較一覧もあわせてご覧ください。
2介護福祉士の月給はいくら?無資格との差を一次データで見る
「介護福祉士の資格は給料に効くのか」は、求職者がいちばん気になる点だと思います。これに公的に答えられる唯一の一次情報が、厚生労働省『令和6年度 介護従事者処遇状況等調査結果』の保有資格別データです。
| 保有資格 | 平均給与額(月給・常勤) |
|---|---|
| 介護福祉士 | 350,050円 |
| (参考)保有資格なし | 290,620円 |
| (参考)介護職員全体 | 338,200円 |
出典:厚生労働省『令和6年度 介護従事者処遇状況等調査結果』統計表第89表(調査は令和6年10月実施、給与は令和6年9月分)。
介護福祉士と無資格の差は月59,430円(350,050円−290,620円)、概数でいえば月およそ6万円です。単純に12か月で比べると年間で約71万円の差にあたりますが、これはあくまで月給の平均差をならした目安であり、実際の年収差を直接示す数値ではありません。
ここで2つの注意点を添えます。第一に、この調査の「平均給与額」は年収ではありません。定義は『基本給(月額)+手当+一時金(4〜9月支給金額の1/6)』で、賞与の一部を月割りで含んだ月額の概念です。第二に、集計対象は処遇改善加算を取得(届出)している事業所の介護職員(月給・常勤)に限られます。同調査では加算取得事業所が95.5%を占めるため業界の大勢は反映していますが、加算を取得していない事業所やパート・短時間勤務は別の見え方になり得ます。
なお、資格による差は確認できても、本記事では金額の軸だけを扱います。介護福祉士の取り方・受験資格・費用は「介護福祉士の受験資格と取り方(kaigofukushishi-shutoku)」、仕事内容や1日の流れは「介護福祉士の仕事内容と1日の流れ(kaigofukushishi-shigoto)」で詳しく整理する設計です(公開後に内部リンクでご案内します)。
3介護福祉士の年収の目安はどのくらい?(介護職員全体の数字に注意)
次に「年収」です。ここからの数字は出どころが変わり、職種『介護職員(医療・福祉施設等)』の数字で、介護福祉士限定ではない点にご注意ください。厚生労働省『令和6年賃金構造基本統計調査』(e-Stat 職種小分類別 第1表、男女計)では、介護職員の額は次のとおりです。なお、この調査の対象は民営は常用労働者5人以上の事業所ですが、下表で用いるのは集計区分のうち企業規模計(10人以上)・男女計の数値です。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| きまって支給する現金給与額(月) | 271,000円 |
| 所定内給与額(月) | 255,400円 |
| 年間賞与その他特別給与額 | 508,300円 |
出典:厚生労働省『令和6年賃金構造基本統計調査』(e-Stat, statInfId=000040247854)。きまって支給額・所定内給与は令和6年6月分、年間賞与は令和5年(2023年)1〜12月の実績。集計区分は企業規模計(10人以上)・男女計。
これをもとに年収の目安を概算すると、所定内給与255,400円×12+508,300円=約357万円になります。なぜ「目安」と書くかというと、賃金構造基本統計調査は月額と年間賞与を別々に集計しており、公式に「年収」という1つの確定値を出しているわけではないためです。本記事の年収はすべて、後述の経験年数別の表とそろえるため『所定内給与×12+年間賞与』で機械的に概算しています(手当・残業代を含む「きまって支給する現金給与額」271,000円を使うと約376万円になりますが、含む範囲が変わり経験年数別と比較できなくなるため、本記事では所定内給与ベースに統一します)。いずれも概算であり、断定的な金額ではありません。
また、前述のとおりこの調査には資格別の内訳がありません。したがって「介護福祉士の年収=約357万円」と言い切ることはできず、正しくは「介護職員(資格非限定)の年収の目安が約357万円」です。介護福祉士は無資格より月給が高い傾向(前の章)を踏まえると、介護福祉士の年収はこの目安より上振れする可能性がありますが、これも公的な直接値はないため推測の域を出ません。
4経験年数別の年収はどう変わる?(賃金構造基本統計調査 第16表・男性)
この記事のタイトルの核である「経験年数別の額」を見ます。出典は厚生労働省『令和6年賃金構造基本統計調査』第16表(e-Stat, statInfId=000040247869/表題:職種(特掲)、性、年齢階級、経験年数階級別 所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額)。職種『介護職員(医療・福祉施設等)』で、資格別の内訳はありません。年収の目安は本記事の方針どおり「所定内給与×12+年間賞与」で概算しています。
この第16表は男女が別々に集計されており、ひとつの確定値として男女計が載っていません。本記事では、ダウンロードした実ファイルで数値を確実に検証できた男性の系列のみを掲載します(女性の経験年数別の系列は同調査の別集計に分かれており、本記事では誤った出典付けを避けるため数値の転記を行いません)。
| 経験年数 | 年収の目安(男性) |
|---|---|
| 経験計 | 約382万円 |
| 0年 | 約277万円 |
| 1〜4年 | 約330万円 |
| 5〜9年 | 約368万円 |
| 10〜14年 | 約401万円 |
| 15年以上 | 約443万円 |
出典:厚生労働省『令和6年賃金構造基本統計調査』第16表(e-Stat, statInfId=000040247869)の男性・介護職員(医療・福祉施設等)。所定内給与(千円)は経験計271.2/0年224.7/1〜4年241.1/5〜9年260.9/10〜14年281.2/15年以上305.2、年間賞与(千円)は順に568.8/71.5/403.1/546.9/630.7/768.3。所定内給与は令和6年6月分、年間賞与は令和5年実績。年収の目安=所定内給与×12+年間賞与で概算。介護福祉士限定ではなく介護職員全体(男性)の数字。
読み取れる傾向は明確で、経験年数が長いほど年収の目安は上がっています。経験計の約382万円から、15年以上では約443万円へと伸びています。
ひとつ注記が必要です。経験0年の年収目安が低く出る理由は、年収目安に含めている年間賞与が「前年(令和5年)」の実績だからです。入職直後の人は前年の在籍期間が短く、賞与の算定期間も短いため、年間賞与が少なめに反映されます(0年の年間賞与は7.15万円と極端に小さく出ています)。つまり0年の数値は構造上低めに出やすく、「初年度の実態」をそのまま示すものとして断定するのは避けるべきです。経験年数別の比較は、こうした集計上のクセも踏まえて、あくまで傾向としてご覧ください。
5なぜ資格・経験で給料が上がる?処遇改善加算という後押し
介護福祉士の月給が無資格より高いこと、経験を積むと年収が上がる傾向には、賃金体系のほかに国の制度的な後押しもあります。それが処遇改善加算です。
令和6年6月以降、それまで複数あった処遇改善に係る加算は介護職員等処遇改善加算へ一本化され、加算率が引き上げられました。厚生労働省のリーフレットによると、令和6年度に2.5%、令和7年度に2.0%のベースアップにつながるよう措置するとされています。新しい加算の算定要件は、①キャリアパス要件、②月額賃金改善要件、③職場環境等要件の3つです(厚生労働省リーフレット『「処遇改善加算」の制度が一本化され、加算率が引き上がります』)。
ただし、加算は事業所が要件を満たして取得し、その配分方法も事業所ごとに決めるしくみです。そのため実際にいくら給料が増えるかは事業所によって異なります。「加算があるから必ずこの額もらえる」とは言えません。気になる場合は、求人票の手当欄や賃金規程を見て、加算がどう反映されているかをご自身で確認するのが確実です。
加算で給料が具体的にいくら増えるか・金額の詳細は「処遇改善加算で給料はいくら増える(shogu-kaizen)」で扱う設計のため、本記事では制度の方向性の補強にとどめます(公開後に内部リンクでご案内します)。
6そもそも介護福祉士とは?国家資格と登録者数で規模感をつかむ
金額の話の土台として、介護福祉士という資格の位置づけも押さえておきます。
介護福祉士は、社会福祉士及び介護福祉士法(昭和62年5月26日法律第30号)に基づく国家資格です。専門的知識および技術をもって、心身の状況に応じた介護(喀痰吸引等を含む)を行い、本人および介護者に介護に関する指導を行うことを業とする、と位置づけられています。国家試験に合格するか、養成施設を修了した人が登録を受けて資格を取得します(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター『資格制度の概要』、2026年6月時点)。
規模感もつかんでおきましょう。介護福祉士の登録者数は2,113,750人です(社会福祉振興・試験センター、令和8年5月末日現在。参考:社会福祉士336,014人、精神保健福祉士118,558人、3福祉士合計2,568,322人)。200万人を超える人が持つ、介護分野では中心的な国家資格だとわかります。
こうした国家資格であることが、無資格との月給差(前述の月およそ6万円)の背景の一つと考えられます。資格をどう取るか、費用や受験資格の詳細は本記事の範囲外(金額の軸に集中)とし、資格取得カテゴリの記事で順番に整理していきます。
7求人で年収を確かめるときの見方と、運営への確認方法
ここまでの数字は、いずれも全国平均や統計上の目安です。実際にあなたが受け取る年収は、施設形態・地域・夜勤の回数・手当の内訳・雇用形態(正社員/パート/派遣)で変わります。求人を比較するときは、次の点をご自身でチェックすると、平均値とのギャップを減らせます。
- 月給(基本給)と各種手当(夜勤・資格・住宅など)が分けて書かれているか
- 賞与の「月数」または「実績額」が明記されているか(年収目安は賞与で大きく動きます)
- 処遇改善加算がどう反映されているか(手当として支給か、基本給に含むか)
- モデル年収が「どの経験年数・どの勤務形態」を前提にしているか
介護おしごとさーちは、特定の方に特定の求人をあっせん・推薦するサービスではありません。あなた自身が条件を選んで検索・比較できること、そして気になる点は運営の問い合わせフォームから確認できることを大切にしています。なお現在は求人データを準備中のため、まずは本ガイドで給料の全体像を把握し、気になる論点を整理しておくのがおすすめです。
給料の全体像(職種別・施設形態別・雇用形態別の比較や、地域差・手取りの考え方)は、親記事の介護職の給料を職種・施設で比較一覧で俯瞰できます。本記事は「介護福祉士の年収・経験年数別の目安」という各論を、一次情報の出典付きで深掘りする位置づけです。
FAQ
このガイドのよくある質問
公的統計に介護福祉士限定の年収値はありません。職種『介護職員(資格非限定)』の年収の目安は約357万円です(所定内給与255,400円×12+年間賞与508,300円。厚生労働省『令和6年賃金構造基本統計調査』e-Stat第1表、企業規模計10人以上・男女計、所定内給与は令和6年6月・賞与は令和5年実績)。本記事は経験年数別の表とそろえるため所定内給与×12+賞与で概算した目安で、確定値ではありません。
介護職員(資格非限定)の年収の目安は、男性で経験計約382万円、15年以上で約443万円です(厚生労働省『令和6年賃金構造基本統計調査』第16表の男性。所定内給与×12+令和5年の年間賞与で概算)。経験が長いほど上がる傾向です。第16表は男女別に集計されており、本記事では実ファイルで確実に検証できた男性の系列のみを掲載しています。介護福祉士限定の数字ではありません。
統計上は差が出ています。介護福祉士の月給平均350,050円に対し、保有資格なしは290,620円で、月59,430円(およそ6万円)高い水準です(厚生労働省『令和6年度 介護従事者処遇状況等調査結果』第89表。給与は令和6年9月分)。ただし実際の支給は事業所により異なるため、求人票で資格手当の有無と金額を確認してください。
年収の目安に含めている年間賞与が前年(令和5年)の実績だからです。入職直後は前年の在籍期間が短く賞与が少なめに反映されるため、0年の数値は構造上低めに出ます(男性0年の年間賞与は7.15万円と極端に小さい)。初年度の実態をそのまま示す値ではないため、傾向としてご覧ください(厚生労働省『令和6年賃金構造基本統計調査』第16表に基づく注記)。
Sources
参照・確認する一次情報
制度や費用は変更されることがあるため、公式情報と施設の資料を確認しながら更新します。
- 厚生労働省『令和6年度 介護従事者処遇状況等調査結果』(公表ページ)
保有資格別の月給(介護福祉士限定の額がわかる唯一の一次情報)の公表ページ。調査時期は令和6年10月、給与は令和6年9月分。対象は処遇改善加算取得事業所の月給・常勤(加算取得95.5%)。HTTP200で確認。
- 厚生労働省『令和6年度 介護従事者処遇状況等調査結果』(本体・統計表PDF)
第89表=保有資格別(介護福祉士350,050円/無資格290,620円/介護職員全体338,200円)。差は350,050−290,620=59,430円。平均給与額の定義=基本給+手当+一時金(4〜9月の1/6)で年収ではない点に注意。HTTP200で確認。
- 厚生労働省『令和6年賃金構造基本統計調査』結果の概況
経験年数別の額の根拠調査(タイトルの『経験年数別の額』はこれ)。きまって支給額・所定内給与は令和6年6月分、年間賞与は令和5年実績。調査の対象は民営は常用労働者5人以上の事業所、本記事の提示値は集計区分の企業規模計(10人以上)。職種『介護職員(医療・福祉施設等)』で資格別内訳なし。HTTP200で確認。
- e-Stat『令和6年賃金構造基本統計調査』職種(小分類)別 第1表(statInfId=000040247854)
介護職員(医療・福祉施設等/男女計・企業規模計10人以上):きまって271,000円/所定内255,400円/年間賞与508,300円。本記事の年収目安は経験年数別とそろえて所定内255,400円×12+508,300円=約357万円で概算(きまって支給額ベースなら約376万円)。HTTP200で確認。
- e-Stat『令和6年賃金構造基本統計調査』第16表 職種(特掲)、性、年齢階級、経験年数階級別(statInfId=000040247869)
本記事の核。経験年数階級別(経験計/0年/1〜4年/5〜9年/10〜14年/15年以上)。実ファイル(閲覧用Excel)で検証できた男性・介護職員(医療・福祉施設等)の所定内給与(千円)271.2/224.7/241.1/260.9/281.2/305.2+年間賞与(千円)568.8/71.5/403.1/546.9/630.7/768.3を、所定内×12+年間賞与で概算(約382/277/330/368/401/443万円)。女性系列は同調査の別集計に分かれており本記事では転記しない。資格別内訳はなく介護職員全体の数字。HTTP200で確認。
- 公益財団法人 社会福祉振興・試験センター『介護福祉士 資格制度の概要』
介護福祉士の定義・国家資格性・根拠法(社会福祉士及び介護福祉士法 昭和62年法律第30号)の公的一次情報(指定試験・指定登録機関)。2026年6月時点。HTTP200で確認。
- 公益財団法人 社会福祉振興・試験センター『都道府県別登録者数』(令和8年5月末)
介護福祉士の登録者数2,113,750人(令和8年5月末日現在)。社会福祉士336,014人・精神保健福祉士118,558人と合わせ3福祉士計2,568,322人。HTTP200で確認。
- e-Gov法令検索『社会福祉士及び介護福祉士法』(昭和62年法律第30号)
介護福祉士の根拠法。第2条第2項が介護福祉士の定義。条文の所在を示す一次情報URL。HTTP200で確認。
- 厚生労働省 リーフレット『「処遇改善加算」の制度が一本化(介護職員等処遇改善加算)され、加算率が引き上がります』
令和6年6月の一本化、令和6年度+2.5%/令和7年度+2.0%のベースアップ、算定3要件(キャリアパス/月額賃金改善/職場環境等)。実支給は事業所により異なる。HTTP200で確認。
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