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介護おしごとさーち

1結論:実務者研修は総450時間・標準6ヶ月。期間と費用は「持っている資格」で大きく変わる

介護福祉士実務者研修は、総研修時間数450時間・標準6ヶ月で学ぶ研修です。ただし、修了までにかかる期間と費用は「いま持っている資格」によって大きく変わります。 たとえば介護職員初任者研修を修了していれば、受講時間は450時間から320時間に短縮されます(出典:厚生労働省 社援基発1104第1号「実務者研修における『他研修等の修了認定』の留意点について」別添1、平成23年11月4日)。何も持っていなければ450時間、訪問介護員養成研修1級なら95時間、と前提次第で必要な時間がまったく違うのです。

まず全体像をひとことで言うと、実務者研修は「介護福祉士の国家試験を実務経験ルートで受けるために必須の研修」です。総時間数450時間は、4領域(人間と社会/介護/こころとからだのしくみ/医療的ケア)の20科目で構成されます(出典:厚生労働省 社援基発1104第1号 別添1、平成23年11月4日)。標準的な受講期間が6ヶ月とされるのは、厚生労働省が実務経験者向けの実務者研修を「6月研修」として整理し、養成施設の指定基準で「450時間以上・6ヶ月」と定めているためです(出典:厚生労働省「介護福祉士の資格取得方法の見直し・実務者養成施設の指定基準」平成23年通知)。

この記事は「資格取得・キャリア」カテゴリの子記事として、実務者研修の「費用」と「取得期間」だけに集中します。仕事内容や1日の流れ、給料の金額、施設形態ごとの環境などは扱いません。それらは別の記事へご案内します。資格全体の順番や、実務者研修が介護資格の地図のどこに位置するのかを知りたい方は、親記事の「介護資格の種類と取得の順番一覧」(公開準備中)をあわせてご覧ください。

なお、介護おしごとさーちは介護求人の掲載・検索を提供するサービスです。特定の方に特定のスクールや求人をあっせん・推薦することはありません。どのスクールでどう学ぶかを決めるのは、いつもあなたご自身です。この記事は、そのための数字を一次情報でそろえることに徹します。

2実務者研修の取得期間はどれくらい?標準6ヶ月・総450時間が基準

取得期間の基準は「標準6ヶ月・総450時間」です。 厚生労働省は、実務経験者に対する実務者研修を「6月研修」として整理し、養成施設の指定基準で研修の総時間数を450時間以上と定めています(出典:厚生労働省「介護福祉士の資格取得方法の見直し・実務者養成施設の指定基準」平成23年通知)。

この450時間は、もともと介護福祉士養成課程の1,800時間のうち、実務経験だけでは身につけにくい知識・技術を中心に再構成されたものです(出典:同・指定基準)。つまり「働きながら学んできた人」が、足りない部分を補うための時間数として設計されています。

ここで大切なのは、450時間がそのまま「教室に座る時間」ではないという点です。実務者研修は通学課程だけでなく、通信を中心に一部通学を組み合わせる「通信主体の課程」も認められています。そのため、自宅学習(添削課題など)と通学(スクーリング)を組み合わせて進めるのが一般的で、6ヶ月という期間はこの自宅学習を含んだ標準的な目安です(出典:同・指定基準)。

注意したいのは、6ヶ月はあくまで「無資格・免除なし」を含む標準値だということ。次のセクションで見るように、すでに資格を持っている方は受講時間が短くなり、それに応じて期間も短縮できる場合があります。逆に、働きながら無理のないペースで進めたい方は、6ヶ月より長めのコースを選ぶこともできます。最終的なスケジュールは各養成施設のコース設定によるため、具体的な日程は受講先で確認してください。

3保有資格で受講時間はどう変わる?免除後の受講時間を一覧で確認

いま持っている資格によって、450時間の一部が免除されます。 厚生労働省が定める修了認定科目の一覧(社援基発1104第1号 別添1の時間数表)では、保有資格ごとに免除後の受講時間が次のように整理されています。各数値はすべて一次情報に基づきます(出典:厚生労働省 社援基発1104第1号「実務者研修における『他研修等の修了認定』の留意点について」別添1、平成23年11月4日)。

持っている資格免除後の受講時間備考
なし(無資格)450時間全科目を受講
介護職員初任者研修 修了320時間入口の研修からの上積み
訪問介護員養成研修 1級 修了95時間+医療的ケアの講義・演習は別途必要
訪問介護員養成研修 2級 修了320時間初任者研修と同等の扱い
訪問介護員養成研修 3級 修了420時間免除は限定的
介護職員基礎研修 修了50時間(医療的ケア)+医療的ケアの演習は別途必要

(出典:厚生労働省 社援基発1104第1号 別添1の修了認定科目時間数表、平成23年11月4日。本表は2026年6月時点で有効な認定科目区分にもとづきます。区分は将来の制度改定で見直される可能性があるため、最新は受講先・厚生労働省でご確認ください。)

いずれの区分でも、医療的ケアの講義・演習は免除されません(別途受講が必要です)。 この表で受講時間が最も短いのは、介護職員基礎研修修了者の「医療的ケア50時間(+演習)」です。基礎研修修了者は残された科目が医療的ケアだけになるため、もっとも短い受講で実務者研修を修了できます。

一方、これから介護を始める無資格の方は450時間が必要ですが、先に初任者研修(入口の研修)を取っておけば320時間に減らせます。初任者研修そのものの費用・期間・取り方は、子記事「初任者研修の費用・期間・取り方」(公開準備中)で扱います。どの順で取るのが自分に合うかは、親記事「介護資格の種類と取得の順番一覧」(公開準備中)で全体像をご確認ください。

4実務者研修のカリキュラムは20科目・4領域。医療的ケアは演習も必須

実務者研修は20科目・4領域で構成され、その中でも「医療的ケア」は講義に加えて演習の修了が必須です。 4領域とは「人間と社会」「介護」「こころとからだのしくみ」「医療的ケア」で、20科目の合計が450時間になります(出典:厚生労働省 社援基発1104第1号 別添1、平成23年11月4日)。

ここで取得期間に関わる重要なポイントが2つあります。完全な通信だけでは修了できないことと、医療的ケアには回数の決まった演習があることです。

まず通信について。実務者研修は通信主体の課程が認められていますが、「介護過程Ⅲ(ケーススタディ等)」と「医療的ケアの演習」は、面接授業(スクーリング)で行わなければならないと定められています(出典:厚生労働省「介護福祉士の資格取得方法の見直し・実務者養成施設の指定基準」平成23年通知)。つまり、何回かは必ず通学が必要で、自宅だけで完結することはありません。スクーリングの日程は通学期間に直結するため、仕事と両立する際の鍵になります。

次に医療的ケアです。医療的ケアは講義50時間とは別に、演習の修了が必要です。演習の回数は次のとおり明確に決められています(出典:厚生労働省 社援発1028第1号「社会福祉士及び介護福祉士法施行規則等の一部を改正する省令の施行について」9の2(2)演習に関する事項、平成23年10月28日)。

  • 喀痰吸引:口腔5回以上/鼻腔5回以上/気管カニューレ内部5回以上
  • 経管栄養:胃ろう又は腸ろう5回以上/経鼻経管栄養5回以上
  • 救急蘇生法:1回以上

この医療的ケアの内容には、もう一つメリットがあります。実務者研修で学ぶ医療的ケアは、喀痰吸引等研修の基本研修(講義・演習)に相当する部分を学ぶ位置づけとして案内されており、現場での喀痰吸引等につながる内容になっています(出典:厚生労働省「介護福祉士養成施設等における医療的ケアの教育及び実務者研修関係」インデックス)。学んだ内容が現場でそのまま活きる設計です。詳しい適用条件は、お住まいの都道府県の窓口や受講先でご確認ください。

5実務者研修の費用はいくら?公的な一律金額はなく「目安」で考える

実務者研修の受講料には、公的に決められた一律の金額はありません。 受講料は民間の養成施設(スクール)がそれぞれ設定しているため、「いくらかかるか」は受講先・地域・コース(通学/通信主体)・保有資格による免除の有無によって幅があります。一次情報に公定価格が存在しない以上、この記事では具体的な金額を断定せず、あくまで「目安は各養成施設で要確認」とお伝えします。

大切なのは、金額そのものより「自分で比較・確認できる手段」を知っておくことです。厚生労働省の「教育訓練講座検索システム」では、教育訓練給付の対象となる実務者研修の指定講座を、誰でも自分で検索して比べられます(出典:厚生労働省「教育訓練給付金」ページ。対象講座は教育訓練講座検索システムで確認できる旨を案内)。受講料の最新情報は、検索システムや各養成施設の公式情報でご自身で確かめるのが確実です。

また、自治体や勤務先が独自にキャリアアップ支援(受講料補助など)を行っている場合もあります。これらは地域・事業所ごとに条件が異なるため、こちらもお住まいの自治体や勤務先で確認してください。費用について不明点があれば、運営(株式会社ゼットリンカー)のお問い合わせフォームからご質問いただくこともできます。私たちが特定のスクールをおすすめすることはありませんが、調べ方の道案内はできます。

6費用を抑える「教育訓練給付制度」とは?給付率を一次情報で確認

費用負担を軽くする公的な仕組みが、厚生労働省の「教育訓練給付制度」です。 対象講座を修了すると、支払った受講料の一部がハローワークから給付されます。給付率は制度の区分によって異なり、一次情報では次のように定められています(出典:厚生労働省「教育訓練給付金」ページ、令和6年10月以降の制度)。

区分給付率上限
一般教育訓練給付金受講費用の20%上限10万円
専門実践教育訓練給付金(受講中)50%年間上限40万円
専門実践教育訓練給付金(資格取得時の追加)70%まで年間上限56万円
専門実践(令和6年10月以降の賃金上昇時)最大80%年間上限64万円

(出典:厚生労働省「教育訓練給付金」、令和6年(2024年)10月以降の制度)

専門実践の給付率は、受講中の50%に対し、修了・資格取得・賃金上昇といった要件を満たして初めて最大80%まで段階的に上乗せされるしくみで、最初から80%が自動で適用されるわけではありません。また、実務者研修も教育訓練給付の指定講座が存在しますが、どの講座がどの区分(一般/専門実践)の対象かは講座ごとに異なり、給付には受講開始時点での雇用保険の加入期間などの要件もあります。「自分が対象になるか」「どの講座が指定されているか」は、必ず厚生労働省の「教育訓練講座検索システム」と、お住まいを管轄するハローワークでご自身で確認してください(出典:厚生労働省「教育訓練給付金」ページ)。

この記事では給付の有無や金額を断定しません。制度として「要件を満たせば最大でこれだけ軽減される場合がある」という一次情報を示すまでにとどめ、適用の判断はあなた自身が公的窓口で確かめられるようにご案内します。

7実務者研修が介護福祉士の受験に必須な理由

実務者研修は、それ自体がゴールというより、介護福祉士国家試験を実務経験ルートで受けるための必須要件という位置づけです。 実務者研修を修了しただけでは介護福祉士にはなれず、一定の実務経験と国家試験の合格がそろって初めて資格に到達します。

この実務者研修が必須になった背景には、制度の見直しがあります。平成19年(2007年)の社会福祉士及び介護福祉士法等の改正で資格取得方法が見直され、実務経験ルートに実務者研修の修了が義務付けられました(出典:厚生労働省「介護福祉士の資格取得方法の見直し・実務者養成施設の指定基準」平成23年通知)。その施行日は平成27年4月1日とされました(出典:厚生労働省 社援発1028第1号、平成23年10月28日)。実際の国家試験では、第29回(平成28年度)試験から実務者研修の修了が受験に必要になっています(出典:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「受験資格:実務経験+実務者研修」)。

受験資格に必要な実務経験の年数・日数や、申込みの具体的な手順といった「介護福祉士の受験資格と取り方」の詳細は、兄弟記事「介護福祉士の受験資格と取り方」(公開準備中)で扱います。この記事はあくまで、実務者研修が介護福祉士受験の必須ステップであるという位置づけを示すにとどめます。

FAQ

このガイドのよくある質問

A.

免除なしの場合、総研修時間数は450時間で、標準的な受講期間は6ヶ月です。厚生労働省が実務経験者向けの実務者研修を「6月研修」として整理し、養成施設の指定基準でも450時間以上・6ヶ月とされています(出典:厚生労働省「介護福祉士の資格取得方法の見直し・実務者養成施設の指定基準」平成23年通知)。実際の期間は通学/通信主体のコースや受講先のスケジュールによって前後します。

A.

はい。介護職員初任者研修を修了していると、受講時間は450時間から320時間に短縮されます。同様に訪問介護員養成研修1級は95時間、2級は320時間、3級は420時間、介護職員基礎研修は50時間(医療的ケア)です(出典:厚生労働省 社援基発1104第1号 別添1、平成23年11月4日。2026年6月時点で有効な区分)。受講時間が最も短いのは基礎研修修了者の医療的ケア50時間ですが、いずれの区分でも医療的ケアの演習は別途必要です。

A.

いいえ、通信だけでは修了できません。通信主体の課程は認められていますが、「介護過程Ⅲ(ケーススタディ等)」と「医療的ケアの演習」は面接授業(スクーリング)で行う必要があると定められています(出典:厚生労働省「介護福祉士の資格取得方法の見直し・実務者養成施設の指定基準」平成23年通知)。そのため、何回かは必ず通学が必要です。

A.

公的に決められた一律の金額はなく、受講料は民間の養成施設が個別に設定しているため、ここでは「目安は各養成施設で要確認」とお伝えします。公的に言える費用軽減策として教育訓練給付制度があり、一般は受講費用の20%(上限10万円)、専門実践は受講中50%で、要件を満たすと最大80%(年間上限40万〜64万円)まで段階的に上乗せされます(出典:厚生労働省「教育訓練給付金」、令和6年10月以降)。対象講座は教育訓練講座検索システムで自分で確認できます。

A.

実務者研修の修了だけではなれません。実務者研修は介護福祉士を実務経験ルートで受験するための必須要件で、これに加えて一定の実務経験と国家試験の合格が必要です。受験資格の年数・日数など詳しい要件は、兄弟記事「介護福祉士の受験資格と取り方」(公開準備中)でご確認ください(出典:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「受験資格:実務経験+実務者研修」)。

Sources

参照・確認する一次情報

制度や費用は変更されることがあるため、公式情報と施設の資料を確認しながら更新します。

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