施設で働く介護職員の男性割合は27.2%(女性72.4%)です(厚生労働省「介護人材確保の現状について」資料5・2025年5月公表/元データ令和5年度介護労働実態調査の集計)。訪問介護員は男性16.6%(女性83.0%)です。女性が多数派ですが、施設介護では約4人に1人が男性で珍しくありません。
男性介護職の働き方とキャリア
- 作成日
- 2026年6月27日
- 最終更新日
- 2026年6月27日
男性介護職の働き方とキャリアを一次情報で解説。施設介護で働く介護職員の男性割合は27.2%(約4人に1人/厚労省・令和5年度介護労働実態調査集計・2025年5月公表)、男性は30〜49歳が主流です。力仕事・腰痛・家族を養えるか・出世といった不安に、厚労省データと制度で客観的に答えます。あっせんはせず、条件で自分で検索・比較できます。
1介護で働く男性の実像は?結論を先に
結論から言うと、介護は女性が多数派ですが、施設で働く介護職員の約4人に1人(27.2%)は男性で、男性は30〜49歳の働き盛りが中心です。 人手不足で性別を問わず人材が求められており、キャリアも「管理職になる」だけでなく「現場の専門職として極める」道が公的なモデルでも示されています。「介護 男性」と検索して不安を感じている方に、まずこの全体像をお伝えします。
この記事は、厚生労働省と公益財団法人 介護労働安定センターの一次情報をもとに、男性が介護で働くときに抱きやすい不安——少数派で浮かないか/力仕事で腰を痛めないか/家族を養えるか/長く続けてキャリアを描けるか——に、数字と制度で客観的に答えることをめざします。「男性は介護に向いている」「必ず活躍できる」といった適性の断定はしません。向き不向きより、自分の条件で職場を選べるかどうかを大切にする立場で書いています。
なお介護おしごとさーちは、介護求人の掲載・検索を提供するサービスです。特定の方に特定の求人をあっせん・推薦することはしません。 「男性歓迎の職場を紹介します」といった案内もしません。この記事でお渡しするのはあくまで判断材料で、どの求人を見て、どこに見学・応募するかをえらぶ主役は、いつでもあなたご自身です。各論の金額・資格・働き方の詳細は、それぞれの専門ガイドが公開され次第ご案内します。
2介護職に男性はどれくらい?割合と年齢の実像
まず数字です。施設で働く介護職員の男女比は男性27.2%・女性72.4%、訪問介護員は男性16.6%・女性83.0%で、男女比は職種によって大きく違います(厚労省「介護人材確保の現状について」資料5・2025年5月9日公表/元データは令和5年度介護労働実態調査の厚労省集計)。 女性が多数派なのは事実ですが、施設介護では約4人に1人が男性で、決して珍しい存在ではありません。男女比の合計が100%にならないのは、調査において無回答のものがあるためです。
年齢の面でも、男性介護職には特徴があります。同じ資料で施設の介護職員を男女別に見ると、男性は30代29.5%・40代32.6%と、30〜49歳が主流でした(女性は40歳以上の割合が高い構成です)。原文も「男性については30〜49歳が主流」と明記しています。つまり、家計を担う世代の男性が中心になって働いているのが、いまの介護現場の実像です。
| 職種 | 男性 | 女性 |
|---|---|---|
| 介護職員(施設等) | 27.2% | 72.4% |
| 訪問介護員 | 16.6% | 83.0% |
(出典:厚生労働省「介護人材確保の現状について」資料5/2025年5月9日公表。元データ:令和5年度介護労働実態調査・厚労省福祉人材確保対策室集計。合計が100%にならないのは無回答があるため)
この数字は「介護=女性の仕事」という先入観をやわらげる材料になります。施設形態によって男女比や身体的な負荷は変わるため、職場ごとの環境を比較できる「介護施設の種類と働き方の違い」ガイドが公開され次第、このページからご案内します。自分の希望する地域・条件でどんな求人があるかは、都道府県や職種などの条件を選んでご自身で介護求人を検索できます(掲載求人は現在準備中のため、結果が表示されないことがあります)。
3介護は男性に向いている?適性ではなく「需要」で考える
「男性は介護に向いているのか」という問いには、向き不向きを断定するのではなく、需要の大きさで考えるのが現実的です。 いまの介護は深刻な人手不足で、性別を問わず人材が求められているからです。
厚労省の資料では、介護関係職種の有効求人倍率は全国平均3.97倍(全職業計は1.16倍/2025年3月時点)と、全職業より大幅に高い水準で推移しています。さらに第9期介護保険事業計画にもとづく介護職員の必要数は、2026年度に約240万人、2040年度に約272万人と推計されています(2022年度の介護職員数は約215万人。出典:厚生労働省「介護人材確保の現状について」資料5・2025年5月9日公表。有効求人倍率は職業安定業務統計、必要数は令和4年介護サービス施設・事業所調査ほか)。
この数字が示すのは、「男性だから採用されにくい/されやすい」という以前に、全国平均では性別を問わず人手が必要とされる水準が続いている(2025年3月時点)ということです。ただし、これは全国平均の傾向であって、個々の応募者の採否を保証するものではありません。だからこそ、無理に「自分は向いているか」を気にしすぎるより、自分が続けやすい条件(通勤・働き方・施設形態など)で職場を選んでよい状況にあります。働き方の全体像や雇用形態の比較を扱うガイドは、公開され次第このページからご案内します。
4「力仕事で腰を痛める」は本当?一次情報で答える
男性が介護に対して抱きやすい不安の一つが「力仕事で腰を痛めるのでは」です。腰痛が介護に多い職業病なのは事実ですが、国の方針は「人力で抱え上げない」方向に変わってきています。 力自慢でなくても働ける、というのが結論です。
まず事実から。保健衛生業の腰痛発生率(死傷年千人率)は0.25で、全業種平均の0.1を大幅に上回ります(出典:厚生労働省「保健衛生業における腰痛の予防」掲載値。同ページに対象年次の明記がないため、最新の公表値は要確認)。腰への負担が大きい仕事であることは、誠実にお伝えしておきます。
一方で、厚生労働省は職場における腰痛予防対策指針を平成25年(2013年)に改訂し、全介助が必要な人には「原則として人力による人の抱上げは行わせないこと」として、リフトやスライディングボード等の福祉用具の使用を求めています(いわゆるノーリフティング/出典:同「保健衛生業における腰痛の予防」)。つまり、体格や腕力に頼って一人で抱え上げる介助ではなく、福祉用具を使って体を守りながら働くのが国の示す方向です。
ただし、リフトや福祉用具を実際にどれだけ導入しているかは職場によって差があります。これは求人票や見学・面接で「移乗介助で福祉用具を使っていますか」と確認できる、客観的なチェックポイントです。施設形態ごとの身体的な負荷の違いや、夜勤を避けたい場合の探し方を扱うガイドは、公開され次第このページからご案内します。
5男性介護職が描けるキャリアの地図(山脈型キャリアモデル)
「ずっと現場のままなのか」「出世できるのか」という不安には、厚労省が示す『山脈型キャリアモデル』が一つの答えになります。全員が管理職を目指すのではなく、自分で道をえらべるという考え方です。 出世=施設長という一本道ではありません。
厚労省の資料では、介護のキャリアパスについて「全員がマネジメントを到達点としてキャリアアップしていくのではなく、認知症ケア・看取りケア等の特定のスキル向上、地域全体の介護力向上なども含め、自らの選択で目指していくことが必要」とされています(出典:厚生労働省「介護人材確保の現状について」資料5・2025年5月9日公表。引用元:令和5年度老人保健健康増進等事業「介護福祉士のキャリアアップにおける職場環境等の影響に関する調査研究事業」報告書/令和6年3月・株式会社日本能率協会)。
このモデルは段階を「山脈」にたとえます。⓪介護実践(知識・技術の獲得)から始まり、①実践の深化(リーダー)→②育成・指導→③サービスのマネジメント(まとめ役)と進む道もあれば、④認知症ケア・看取りケアなど特定のスキルを極める道もあり、⑤地域全体の介護力向上、⑥経営のマネジメント(施設長・所長)まで、本人の意欲やライフステージに応じて「行きつ戻りつしながら」たどるものとされています。
つまり、男性が描けるキャリアは「管理職一直線」だけではなく、現場の専門職として深めていく道も公的に位置づけられています。資格を起点にしたステップや役職の上り方、ケアマネ・介護福祉士の受験資格を扱う各ガイドは、公開され次第このページからご案内します。
6介護の給料で家族を養える?安定して働けるかという視点
「介護の給料で家族を養えるか」は、男性が最も気にする不安の一つです。金額は職種・施設・経験で大きく変わるため断定はできませんが、相場の入口と、長く働ける雇用の土台があることをお伝えします。 ここでは金額の深掘りはせず、入口だけ示します。
一つの目安として、介護労働安定センターの令和6年度(2024年度)調査では、賃金支払形態が月給の人の通常月の平均月収は248,884円でした(=月給制の人全体(男女・職種・経験を問わない平均)の数値で、賞与・残業代・休日出勤手当を除く通常月の額。男性・常勤・特定職種の額ではありません。出典:公益財団法人 介護労働安定センター「令和6年度 介護労働実態調査 結果の概要について」・2025年7月28日公表)。これはあなたの収入を約束するものではなく、地域・職種・資格・経験によって実際の額は変わります。具体的な金額の相場は、給料軸のガイドと最新の公的統計でご確認ください。
また、就業形態を見ると、施設の介護職員は無期雇用が69.2%と多数派で(無期・有期が不明の回答を含むため合計は100%になりません。出典:厚生労働省「介護人材確保の現状について」資料5/元データ令和5年度介護労働実態調査)、長く安定して働ける土台がある職場も多いことがうかがえます。
金額そのものを深く知りたい方に向けた、職種・施設別の給料比較や介護福祉士の年収、収入を上げる方法を扱う各ガイドは、公開され次第このページからご案内します。この記事では金額を断定せず、相場は専門ガイドと最新の公的統計でご確認ください。
7女性が多い職場で男性が浮かないための人間関係対策
「女性が多い職場で浮かないか」「人間関係が不安」という、少数派ならではの悩みもあるでしょう。これに対しては、ハラスメント防止が事業主の法的義務である、という客観的な枠組みが助けになります。 男性が少数派でも、法律で守られる仕組みがあります。
事業主は、職場のパワーハラスメント防止のために、①方針の明確化と周知、②相談体制の整備、③迅速・適正な対応と再発防止、④相談者等のプライバシー保護、といった措置を講じる義務があります(根拠法:労働施策総合推進法)。この義務は令和2年(2020年)6月1日に施行され、中小企業も令和4年(2022年)4月1日から義務化されています(出典:厚生労働省「職場におけるハラスメントの防止のために」)。
パワハラは「①優越的な関係を背景とした言動」「②業務上必要かつ相当な範囲を超えたもの」「③就業環境が害されるもの」の3要素をすべて満たすものを指し、代表的な6類型には「人間関係からの切り離し」も含まれます(出典:厚生労働省〔あかるい職場応援団〕パワハラ定義リーフレット)。少数派ゆえの孤立が起きていないかを見極める語彙として知っておくと役立ちます。面接で「ハラスメントの相談窓口はありますか」と確認するのは、正当で前向きな質問です。
なお、家庭との両立も男性に無縁ではありません。同調査では介護労働者のうち現在「育児をしている」人が19.5%、「勤務先の介護休業制度を知っている」人が20.0%でした(傾向としての目安/出典:介護労働安定センター 令和6年度介護労働実態調査・2025年7月28日公表)。在職中の人間関係の悩みや辞めたい気持ちの整理を扱うガイドは、公開され次第このページからご案内します。
8男性介護職が職場を見極める4つの確認ポイントと、自分で探す方法
ここまでの内容を、職場えらびの確認ポイントとして整理します。男性が介護の職場を見極めるときは、(1)福祉用具・ノーリフトの導入状況、(2)キャリアの道筋(専門職か管理職か)、(3)給与・雇用形態、(4)ハラスメント相談体制の有無——を求人票や見学・面接で確かめるのがおすすめです。 どれを優先するかを決めるのは、あなた自身です。
これらは「職場の見極め」というテーマの一部です。未経験から始める方やシニア世代の探し方も含めた職場えらびの全体像を扱う親ガイド「失敗しない介護の職場の選び方」は、公開後にこのページからご案内します。
そして大切なお断りをもう一度。介護おしごとさーちは求人の掲載・検索を提供するサービスで、特定の方に特定の求人をあっせん・推薦することはしません。 「あなたに合う男性歓迎の職場をご提案します」といった案内もしません。できるのは、あなたが自分の条件で検索・比較し、求人票や見学で自分の目で確かめ、迷ったときは運営に確認していただくことのサポートまでです。
- 自分で探す:都道府県・雇用形態・職種や資格・給与などの条件から、ご自身で介護求人を検索できます。
- 運営に確認する:条件の整理に迷ったときは問い合わせフォームから、希望条件や気になる点を運営に確認できます(個別の求人あっせんではなく、一般的な情報のご案内です)。
なお現在は掲載求人を準備中のため、検索結果が0件になることがあります。求人の掲載が始まったらお知らせを受け取りたい方や、いま気になっていることを伝えておきたい方は、問い合わせフォームをご利用ください。学ぶ(ガイド)→探す(検索)→確かめる(求人票・見学・問い合わせ)の流れで、ご自身のペースで進めていただけます。
FAQ
このガイドのよくある質問
施設で働く男性介護職員は30代29.5%・40代32.6%で、30〜49歳の働き盛りが中心です(厚生労働省「介護人材確保の現状について」資料5・2025年5月公表)。原文も「男性については30〜49歳が主流」と明記しています。未経験から始める人やシニア層も含め、幅広い年代が働いています。
腰痛は介護に多い職業病で、保健衛生業の発生率(死傷年千人率0.25)は全業種平均0.1を上回ります(厚生労働省「保健衛生業における腰痛の予防」掲載値・対象年次の明記なし)。一方で同省の腰痛予防対策指針(平成25年改訂)は、原則として人力で人を抱え上げさせず、リフト等を使う方針を示しています。福祉用具を導入している職場かは求人票や見学で確認できます。
厚生労働省が示す「山脈型キャリアモデル」では、全員が管理職(施設長・所長)を目指すのではなく、認知症ケアや看取りケアなど特定の専門性を極める道も含めて自分で選べるとされています(厚生労働省「介護人材確保の現状について」資料5・2025年5月公表/引用元:令和5年度老人保健健康増進等事業報告書)。資格の取り方や役職の上り方は別のガイドで解説予定です。
金額は職種・施設・経験で変わるため断定はできません。施設の介護職員は無期雇用が69.2%と多数派で(厚生労働省「介護人材確保の現状について」資料5・2025年5月公表)、長く安定して働ける土台がある職場も多いことがうかがえます。具体的な月収・年収の相場は、給料軸のガイドと最新の公的統計でご確認ください。
いいえ。介護おしごとさーちは求人の掲載・検索を提供するサービスで、特定の方への個別の紹介・あっせんは行いません。都道府県や職種などの条件でご自身で検索・比較でき、気になる点は問い合わせフォームから運営に確認できます。求人は現在準備中のため、検索結果が表示されないことがあります。
Sources
参照・確認する一次情報
制度や費用は変更されることがあるため、公式情報と施設の資料を確認しながら更新します。
- 厚生労働省「介護人材確保の現状について」第1回 社会保障審議会福祉部会 福祉人材確保専門委員会 資料5(2025年5月9日公表)
この記事の中心となる一次集計。介護職員(施設等)の男女比27.2%/72.4%、訪問介護員16.6%/83.0%、男性は30〜49歳が主流(30代29.5%・40代32.6%)、有効求人倍率3.97倍(職業計1.16倍・2025年3月時点)、必要数2026年度約240万人・2040年度約272万人、無期雇用69.2%、山脈型キャリアモデルを収載。男女比・年齢の元データは令和5年度介護労働実態調査の厚労省集計で、男女比合計が100%にならないのは無回答があるため、就業形態の合計が100%にならないのは無期・有期不明の回答があるため。キャリアモデルの引用元は令和5年度老人保健健康増進等事業報告書(令和6年3月/株式会社日本能率協会)。具体的数値は最新の公表値を要確認。
- 公益財団法人 介護労働安定センター「令和6年度 介護労働実態調査 結果の概要について」(プレスリリース)
2025年7月28日公表・対象令和6年度。賃金支払形態が月給の人の通常月の平均月収248,884円(=男女・職種・経験を問わない平均で、賞与・残業代・休日出勤手当を除く通常月の額)、育児をしている19.5%、勤務先の介護休業制度を知っている20.0%などを収載。労働者票の配布が無作為でないため割合は傾向として提示。金額の相場は給料カテゴリのガイドと最新公表値で確認。
- 介護労働実態調査|介護労働安定センター(結果一覧・恒久ページ)
プレスリリースおよび報告書本編の親ページ。介護職の賃金・労働条件・離職などを毎年調査する一次情報の入口。最新年度の公表値を確認する際の恒久URLとして使用。
- 厚生労働省「保健衛生業における腰痛の予防」
男性に多い「力仕事・腰痛」不安への一次の答え。保健衛生業の腰痛発生率(死傷年千人率0.25・全業種平均0.1)を収載するが、当該ページに統計の対象年次の明記はないため最新公表値を要確認。職場における腰痛予防対策指針(平成25年改訂)の「原則として人力による人の抱上げは行わせないこと」(ノーリフティング)も収載。福祉用具・リフトの導入状況は職場差があるため求人票・見学で確認。
- 厚生労働省「職場におけるハラスメントの防止のために」
少数派(男性)が法的に守られる客観軸。事業主のパワーハラスメント防止措置の義務(方針の明確化・周知、相談体制の整備、迅速適正な対応、相談者のプライバシー保護)。根拠法は労働施策総合推進法。施行は令和2年6月1日、中小企業は令和4年4月1日から義務。
- 厚生労働省(あかるい職場応援団)パワーハラスメントの定義リーフレット
パワハラの3要素(①優越的な関係を背景とした言動 ②業務上必要かつ相当な範囲を超えたもの ③就業環境が害されるもの/全てを満たす)と6類型(身体的な攻撃・精神的な攻撃・人間関係からの切り離し・過大な要求・過小な要求・個の侵害)を収載。少数派ゆえの孤立を見極める語彙として使用。
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