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介護おしごとさーち
施設形態を知る

小規模多機能の仕事内容と通い・泊まり

作成日
2026年6月26日
最終更新日
2026年6月26日

小規模多機能の仕事内容は、通い・泊まり・訪問の3つを1つの事業所・なじみの職員が組み合わせて支えること。日中は通い3人に1人+訪問1人、夜は泊まり・訪問対応で2人(1人は宿直可)の少人数体制を、厚労省・e-Gov省令の一次情報の出典付きで解説します。求人の検索・比較に役立つ働く環境の基礎知識を、誇張なくまとめました。

1結論:小規模多機能の仕事内容は「通い・泊まり・訪問」を同じ職員が続けて支えること

小規模多機能(小多機)の仕事内容をひと言でいうと、「通い」を中心に、利用者の様子や希望に応じて「泊まり」「訪問」を1つの事業所で組み合わせ、なじみの職員が同じ利用者を続けて支える仕事です。 通いの日も、自宅への訪問も、泊まりの夜も、できるだけ同じスタッフが関わるのが、特養やデイサービスにはない大きな特徴です。

小規模多機能型居宅介護は、平成18(2006)年4月に創設された地域密着型サービスで、法令上は「利用者の心身の状況や置かれている環境に応じて、利用者の選択に基づき、居宅に訪問し、または拠点に通わせ、もしくは拠点に短期間宿泊させ、入浴・排せつ・食事等の介護、調理・洗濯・掃除等の家事や機能訓練を行うもの」と位置づけられています。『通い』を中心に随時『訪問』『泊まり』を組み合わせ、中重度になっても在宅生活を続けられるよう支援するサービスです(出典:厚生労働省 社会保障審議会 介護給付費分科会 第218回 資料2「小規模多機能型居宅介護」令和5年(2023年)6月28日公表)。

この記事は「施設形態を知る」カテゴリの子記事として、働く環境・1日の流れ・通い泊まり訪問の中身・夜勤の有無にしぼって解説します。給料や夜勤手当などお金の話、資格の取り方や費用には立ち入りません。それぞれの相場や手順は、サイト内の介護職の給料を職種・施設で比較一覧や、職種ごとの違いをまとめた介護の職種一覧と仕事内容の違いへ分けています。施設形態どうしを比べる一覧記事は順次公開していきます。

なお、介護おしごとさーちは求人情報の「掲載」と「検索」だけを提供するサービスで、特定の方へ特定の求人をご紹介・あっせんすることはしません。働く場所をえらぶ主役はいつもあなたご自身で、本記事は判断の材料となる情報を一次情報の出典付きで並べてお見せする役割に徹します。

21日の仕事内容:日中は通い+訪問、夜は泊まりの見守り

小規模多機能の1日は、「通い」に来た利用者の日中ケアと、必要に応じた自宅への「訪問」、そして「泊まり」の利用者の夜間の見守りという3つの場面で構成されます。

日中の主な仕事は、通いで来所した利用者の食事・入浴・排せつの介助、レクリエーションや機能訓練、健康チェックです。それと並行して、自宅で過ごす利用者のもとへ短時間の訪問に出て、服薬の確認や安否確認、身のまわりの手伝いをすることもあります。夜は、泊まりの利用者の就寝介助や夜間の見守り、トイレ誘導などが中心になります。

この「1人の利用者に通いも訪問も泊まりも関わる」という働き方は、実際の利用実態にもあらわれています。利用者1人あたりの1か月の平均サービス提供回数は、通い14.8回、介護職員による訪問(日中)13.7回、訪問(夜間〜早朝)3.2回、宿泊6.0回でした(出典:厚生労働省 社会保障審議会 介護給付費分科会 第218回 資料2/調査は令和4年度老人保健健康増進等事業。令和5年(2023年)6月28日公表)。1人の利用者を通いと訪問の両面で支えていることが数字からも読み取れます。

また、現場でケアプランを作る介護支援専門員(ケアマネ)の94.0%が「通い・泊まり・訪問を柔軟に組み合わせることで、本人のニーズや状態に合わせたサービスを提供する」ことを意識して実施していると回答しています(出典:同 第218回 資料2/令和4年度調査)。つまり介護職員も、その日その日の利用者の体調や家庭の事情に合わせて柔軟に動く調整役を、ケアマネとともに担う働き方になります。デイサービスのように日帰りで完結する働き方や、訪問だけの1対1の流れとの違いを知りたい方は、施設形態を比べる一覧記事(順次公開予定)もあわせてご覧ください。

3夜勤・夜間体制の実態:泊まりの夜は少人数、いない夜は置かない場合も

施設形態を選ぶうえで気になる夜勤について、小規模多機能は「泊まりの利用者がいる夜に、少人数の体制で対応する」のが基本です。 特養のような多人数フロアの夜勤とは性格が異なります。

人員基準では、夜間は「泊まりと訪問対応で2人(うち1人は宿直でよい)」を配置することになっています(出典:厚生労働省 介護給付費分科会 第218回 資料2「小規模多機能型居宅介護」人員基準)。この根拠は省令で、介護従業者の員数を定める『指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準(平成18年厚生労働省令第34号)』第63条第1項が、夜間及び深夜の時間帯について「夜間及び深夜の勤務に当たる者を一以上及び宿直勤務に当たる者を当該宿直勤務に必要な数以上」置くと規定しています(出典:e-Gov法令検索 平成18年厚生労働省令第34号 第63条。2026年6月時点で現行)。

さらに同条第5項では、宿泊サービスの利用者がいない場合で、訪問サービスのための連絡体制を整えているときは、夜間・深夜の勤務や宿直に当たる従業者を置かないことができるとされています(出典:同省令第34号 第63条第5項)。つまり「泊まりの利用者がいない夜+連絡体制あり」なら夜勤・宿直を置かない場合があり、泊まりの有無で夜の体制が変わるのが小多機の特徴です。

このように、夜勤があるかどうかは事業所の運営方針や日々の泊まり利用状況によって変わります。「夜勤を避けたい」「夜勤があっても少人数の落ち着いた環境がよい」といった希望がある方は、求人ごとの夜勤・宿直の条件を、検索のこだわり条件や問い合わせフォームから運営への確認で確かめるのが確実です。夜勤手当などお金の話、夜勤なしの働き方そのものの選び方は、給料カテゴリや働き方カテゴリの記事(順次公開予定)に分けています。

4一緒に働く職種と人員配置:通い3:1+訪問1、看護職員とケアマネも

小規模多機能では、介護職員のほかに看護職員やケアマネジャーが配置され、少人数のチームで連携しながら働きます。 どんな人と一緒に働くかは、職場の雰囲気を左右する大事なポイントです。

人員基準は次のとおりです(出典:厚生労働省 介護給付費分科会 第218回 資料2「小規模多機能型居宅介護」人員基準/根拠は平成18年厚生労働省令第34号 第63条。e-Gov法令検索、2026年6月時点で現行)。

  • 日中:通いサービスの利用者おおむね3人に1人(常勤換算で通い3:1以上)+訪問対応に1人以上を配置
  • 夜間:泊まりと訪問対応で2人(うち1人は宿直でよい)
  • 看護職員:看護師または准看護師を1以上
  • 介護支援専門員(ケアマネ):所定の研修(小規模多機能型サービス等計画作成担当者研修)を修了した者を1以上

少人数の事業所に介護職・看護職・ケアマネがそろうため、職種の壁を越えて情報を共有しながらケアを組み立てるのが日常です。前章で触れたとおり、ケアマネの94.0%が「通い・泊まり・訪問の柔軟な組み合わせ」を意識しており、介護職員もその調整に日々関わります(出典:同 第218回 資料2/令和4年度調査)。

なお、よく似た名前のサービスに「看護小規模多機能型居宅介護(看多機・かんたき)」がありますが、これは小規模多機能(通い・泊まり・訪問の介護3機能)に訪問看護を加えた別のサービスです(出典:厚生労働省 社会保障審議会 介護給付費分科会 第218回 資料3「看護小規模多機能型居宅介護」令和5年(2023年)6月28日公表)。看護職員の配置や医療的ケアの体制が異なるため、求人を見るときは「小多機」と「看多機」を区別して確認すると安心です。介護職の入り口になる無資格・未経験の始め方や、各職種の仕事内容は介護の職種一覧と仕事内容の違いで整理しています。

5定員とどんな利用者を支えるか:登録29人以下・在宅の中重度を地域で支える

小規模多機能は「登録定員29人以下」の少人数サービスで、在宅で暮らす軽度〜中重度・認知症の方を、地域で続けて支える仕事です。 大規模施設より小さい単位で、一人ひとりと深く関われる働く環境が特徴です。

定員の基準は次のとおりです(出典:厚生労働省 介護給付費分科会 第218回 資料2/平成18年厚生労働省令第34号 第66条。e-Gov法令検索、2026年6月時点で現行)。

  • 登録定員:29人以下(利用契約できる人数の上限。サテライト型は18人以下)
  • 通いの利用定員:1日あたり登録定員の2分の1以上。原則は最大15人で、登録定員が26人以上の事業所で居間・食堂の合計面積などの要件を満たす場合は最大18人まで
  • 泊まりの利用定員:通いの利用定員の3分の1〜9人

ただし、この登録定員などの基準は、2021年(令和3年)8月26日に施行された省令改正(第11次地方分権一括法=令和3年法律第44号に基づく介護保険法の改正)で、全国一律で必ず守る「従うべき基準」から「標準」へと見直され、各市町村が地域の実情に応じて条例で設定できるようになりました(出典:内閣府 地方分権改革 改善事例03「小規模多機能型居宅介護の定員に関する『従うべき基準』を『標準』とすることにより、必要な介護サービスの提供を可能に」/厚生労働省 社会保障審議会 介護給付費分科会 第201回 諮問資料 令和3年6月25日)。登録29人・通い18人・泊まり9人はあくまで国の標準であり、地域によって異なる場合があるため、最新は各自治体での確認が必要です。

どんな利用者を支えるかも、求職者にとって気になるところです。一次データでは、世帯構成は「日中独居の方」73.4%が最多、次いで「高齢者のみ世帯の方」68.4%。本人の状態は要介護1・2が54.8%、要介護3・4・5が49.1%で、軽度から中重度まで幅広く支えます。サービスの特徴では「日に複数回の服薬介助が必要な方」が61.8%でした(出典:厚生労働省 介護給付費分科会 第218回 資料2/調査は令和3年度老人保健健康増進等事業)。受給者の要介護度別では要介護1=29.7%、2=26.8%、3=20.9%、4=14.7%、5=7.8%という構成です(出典:同 資料2/厚生労働省「介護給付費等実態統計」各年4月審査分)。

全国の請求事業所数は直近で約5,575事業所と、創設後も増え続けています(出典:同 資料2/介護給付費等実態統計、4月審査分)。なお2024年度(令和6年度)の介護報酬改定では、認知症ケアを評価する認知症加算に新区分が設けられ(加算Ⅰ=920単位/月、Ⅱ=890単位/月の新設など)、認知症ケアや地域連携が重視される方向にあります(出典:厚生労働省 社会保障審議会 介護給付費分科会 第239回 資料1「令和6年度介護報酬改定の主な事項について」令和6年(2024年)1月22日公表・4月施行)。加算の金額の詳細には本記事では立ち入りませんが、こうした認知症対応や地域とのつながりが、働く環境の文脈として重視されている点は押さえておくとよいでしょう。

求人はこちらの検索画面で、エリアや雇用形態・こだわり条件から自分で比較・整理できます(求人データは現在準備中です)。気になる点は問い合わせフォームから運営に確認できます。

FAQ

このガイドのよくある質問

A.

結論として、通い・泊まり・訪問という多様な場面に1人の利用者を通して関わるため業務の幅は広い一方、登録定員29人以下の少人数で一人ひとりと深く関われる環境です。日中は通い3人に1人+訪問1人、夜は泊まり・訪問対応で2人(うち1人は宿直可)という人員基準で、特養のような多人数夜勤とは体制が異なります(出典:厚生労働省 介護給付費分科会 第218回 資料2/平成18年厚生労働省令第34号 第63条、2026年6月時点で現行)。きつさの感じ方は事業所や泊まりの利用状況で変わるため、求人ごとの条件確認がおすすめです。

A.

泊まりの利用者がいる夜は夜勤・宿直の体制があります。基準では泊まりと訪問対応で2人(うち1人は宿直でよい)を配置します。一方、泊まりの利用者がいない夜で、訪問のための連絡体制が整っている場合は、夜勤・宿直を置かないことができるとされています(出典:平成18年厚生労働省令第34号 第63条第1項・第5項。e-Gov法令検索、2026年6月時点で現行)。夜勤の有無は事業所や日々の泊まり状況で変わるため、求人ごとに確認するのが確実です。

A.

施設内(通い・泊まり)の介護職員は無資格でも従事できる場合があります。ただし利用者宅への訪問は、原則として介護職員初任者研修(130時間)などの修了が求められます(出典:厚生労働省「介護員養成研修の取扱細則について」介護保険最新情報。新型コロナの臨時的取扱いによる無資格者の訪問従事は2024年3月31日で原則終了)。資格の種類や取得の順番・費用は本サイトの資格カテゴリの記事(順次公開予定)や、[介護の職種一覧と仕事内容の違い](/guide/shokushu)もご覧ください。制度や要件は変わることがあるため、最新は厚生労働省の公式情報でご確認ください。

A.

小規模多機能は通い・泊まり・訪問の介護3機能を提供するサービスです。看護小規模多機能(看多機・かんたき)は、これに訪問看護を加えた別のサービスで、看護職員の配置や医療的ケアの体制が異なります(出典:厚生労働省 社会保障審議会 介護給付費分科会 第218回 資料3「看護小規模多機能型居宅介護」令和5年(2023年)6月28日公表)。求人を見るときは「小多機」か「看多機」かを区別して確認すると安心です。

A.

一次データでは、世帯構成は日中独居の方が73.4%で最多、本人の状態は要介護1・2が54.8%、要介護3〜5が49.1%、日に複数回の服薬介助が必要な方が61.8%でした(出典:厚生労働省 介護給付費分科会 第218回 資料2/調査は令和3年度老人保健健康増進等事業、令和5年6月28日公表)。在宅で暮らす軽度〜中重度・認知症の方を地域で支える仕事だと言えます。

Sources

参照・確認する一次情報

制度や費用は変更されることがあるため、公式情報と施設の資料を確認しながら更新します。

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